旅立ちまであと3日と迫った日の午後。
3人はリサとジョアンナの部屋で計画を立てていた。
ジョアンナ「…いい?わかったかしら?アル王子様
」
アル「うるせえっ!!…で、結局俺はどうしたら…?」
ばにこ「だぁ~かぁ~らぁ~。何度も言わせないでよね!明日の夜、あたしたちは4人でBar.テイスティーに行く!」
ジョアンナ「途中でぇ~あたしたちは消えるからぁ~♪あとは2人でどうとでもなれっ!!!!っていう、後は野となれ山となれ作戦よ♪」
アル「あとは野となれ山となれ、か…(俺にできるかな…)」
ばにこ「まあいざとなったらなんとでもなるわよ♪ちゃんとアンタがリサのこと好きならね♪」
アル「…うん…」
ジョアンナ「もう、ほんとに女々しい男なんだから!!!」
ガチャッ
リサ「あれ?3人で集まってなに話してるの??わたしは仲間はずれ?!」
ばにこ「あらリサじゃない♪いらっしゃい♪」
アル「リ、リサ!い、いや、仲間はずれとかじゃなくて、明日テイスティーに4人で行かないかって話をしてただけだよ!(あせった
\\\)」
リサ「え、テイスティー行くの?!やったー!明日が楽しみだあ♪」
ジョアンナ「ハァ…(アル、大丈夫かな。。)」
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次の日の夕方。
4人は海沿いのバー、ティスティにやってきた。
ここはリプトン王国でも人気のバーで、4人の行きつけでもあった。
リサ「こんにちはジェイコブ!わたしたち、あさってには人間界に修行に行くの…だから1年間アナタには会えなくなっちゃうわ。。。」
ジェイコブ「ええっ、まじかよ?!リサちゃんとジョアンナちゃんの可愛い顔が1年間も見れないなんて、地獄だわ…」
リサ「も、もう、ジェイコブったら/////」
ジェイコブ「へへ、冗談冗談♪修行がんばってな!」
ジョアンナ「どこぞの王子様もジェイコブみたいにズバッと言えたらいいのにねー♪w」
ばにこ「ほんとにねwwま、当の王子様はあんな感じだけどねww」
アル「はあ~、どおすんだ俺…」
ジョアンナ「リサ、あたしたちちょっと用事あるから席外すね!すぐ戻るから心配しないで♪」
リサ「え?!うん、わかった!アルと待ってるね☆」
アル(ええっ、もうかよ!早い!)
ばにこ「アンタちょっとしっかりしなさいよね!」
ばにこ「さっ、どうなりますかね~♪」
ジョアンナ「なんかダメな気がするけどなあ~。。。」
ばにこ「ってかこんなとこから見てるとかあたしたち性格悪いよねーww」
ジョアンナ「ほんとほんとwごめんアルww」
アル「(いけっ、俺!!!)リサ、今日はいい天気だったよね!」
リサ「ええ、ほんとに♪あと2日でこことは少しの間お別れだし、ずっといい天気だといいなー♪」
アル「そうだよな!!うん!!!(どうしよう、会話終わっちゃった…)」
ジェイコブ(コイツ…どうしようもない男だな…ww)
・
・
・
5分後…
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・
リサ「もう!アル!もっと手加減してよー!!」
アル「へへっ♪負けねえぞ!!!」
アル「な、なあ、リサ、今度、映画でも見に行かないか??」
リサ「え、うん、でも帰ってきてからになるけど…あっ、もうアルが話しかけるから点取られちゃったじゃない!」
アル「ごっ、ごめん…(だめだ…)」
ばにこ「で、あの子たち何やってるわけ…?」
ジョアンナ「テーブルサッカー…ですよね、うん。」
ばにこ「…やっぱやればできる男だと思ってたけどだめだったようね…」
ジョアンナ「まさかここまでとはね…」
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翌日…
ばにこ「ちょっと昨日のはなんだったの?!2人でカウンターで話してた時間、5分未満だったじゃない!」
アル「まあな。」
アル「だって仕方ねえじゃん!話すことなくなって沈黙になりそうだったんだから…沈黙より盛り上がって遊ぶほうがましだろ!」
ばにこ「…そんなんだから兄弟としか見てもらえないって言ってるのよ。。」
アル「もういいんだよ!俺が女々しいのは自分が一番よくわかってる。俺にできることはもうないよ。」
ばにこ「ちょっと、アル!!!(ほんとにどうしようもないんだから…)」
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その夜。
アルは部屋で葛藤していた。
アル「明日、リサは人間界に行く…そうなったらもうすぐには会えない。人間界には男どももうようよいる…」
アル「いいのか?!リサがお前以外の男といちゃいちゃしても?!せめて自分の気持ちを伝えなくてもいいのか?!」
アル「いやっ、ダメだ!!!俺以外のヤツにリサは触らせない!!行こう!!」
アル「やっぱりここに居た!よし、今度こそやるんだ!」
アル「やあ、リサ。また絵を描いてるのか?」
リサ「アル!こんばんは♪明日には出発だし、しばらくここで絵は描けなくなるから、最後に描いておこうと思って。」
アル「そうか。ほんとに絵を描くのが好きなんだな。」
リサ「ええ、将来は画家を目指そうと思ってるの^^」
アル「そうか、リサならきっとなれるよ!」
リサ「ええ、ありがとう^^」
アル「ところで、リサ、話があるんだけど、いいか?」
リサ「ええ、話って何?」
アル「突然なんだけどさ、リサって、俺のことどう思ってる??」
リサ「どうって…そりゃあ、大事な存在よ?兄弟みたいな感じかなあ?」
アル「きょ、兄弟か、うん、そう、そうだよな、うん…」
リサ「…??」
アル「でっ、でもさ、俺ら、兄弟じゃないだろ?えっと、あの、その…(ここでズバッと言うんだ俺!!)」
リサ「…アル??(変なアル…)」
アル「そっ、そのっ、俺のことを、1人の男としてみてくれないか?兄弟じゃなく、男として…」
リサ「男として??」
アル「ああ…」
リサ「…わかった…兄弟としてじゃなく、男として、みたらいいのね?」
アル「うん!わかってくれてよかった!!」
リサ(今でも男の子にしか見えないけどな…)
アル「俺を男としてみてもらうためにも。。。今日はプレゼントを用意したんだ。」
リサ「え?!私にプレゼント?」
アル「はい、コレ…」
リサ「まあ、きれい!バラの花束ね??」
アル「うん、赤い色は情熱って意味があるらしい…」
リサ「情熱?まあ、素敵♪(アル、きっと今何かに燃えているのね!)」
ガバッ
リサ「アル、ほんとにありがとう!大好きっ☆」
アル「えっ、ええっと、お、おう、、、、(ダイスキダッテ…?!オチツケオレ!!!)」
リサ「なんかさ、あんまり2人であらたまって話すことなんてなかったから、ちょっと恥ずかしいね///」
アル「う、うん…(な、ナンダサッキノダイスキッテ?!)」
リサ「そういえばアルとは小さいときからずっと一緒だもんねえ。ジョアンナもばにこ姉も、4人で1つ…」
アル「そうだなあ。1年も会えなくなるの、今回が初めてだよな。(ココハイクベキナノカ?!イッテシマウベキナノカ?!)」
リサ「なんか寂しくなるねえ、みんなと会えなくなるのは…」
アル「そりゃそうだよ!俺だってリサと会えなくなるのは寂しい…(エエイ、イッテシマエ!!)」
リサ「えっ??」
アル「…(ウウッ…)」
リサ「アル…?」
アル「…いや…デスカ??;」
リサ「ううん、イヤじゃないよ♪」
アル「そうか…(ヨカッタ…リサの手、ヤワラカイ…)」
リサ(こうしてアルと手をつなぐの、小学校ぶりくらいかな…)
その晩、夜が更けるまで2人は語り合った。
そのころ…
ジョアンナ「なによ、アルのやつ、なんだかんだうまいことやってるじゃない♪心配して損した!」
ばにこ「ほんとほんとw世話かけよってから!明日はおごりだな、おごり!!」
明日はとうとう、旅立ちの日。
つづく